エトノス、すなわち民族とはなにか。
旅をしているうちに、便宜的に定められた国境以外にも地図上では確認できない境があることに気付かされた。
それはたいていの場合明確な境ではなく、グラデーションがかかっていたり、パッチワークの様に広がっていたり、
時には牛の模様のように単色のなかに違う色がまばらに点在していたり・・・
国家間のパワーバランスを示す「国境」をあざ笑うかのように個々の民族は独自の広がりを持ち、そして相互に複雑に交わっている。
出会ってゆく人々を撮影したくなる衝動は、そのような目に見えない国境を視覚的に認識しようとする行為の様に思う。